多賀大社は、滋賀県犬上郡多賀町にあります。
伊邪那岐(イザナギ)命と伊邪那美(イザナミ)命の夫婦神2柱が祀られており、「古事記」によれば、2柱によっ
て初めて夫婦の道が始まり、そして国土や八百万の神々が生まれたことから、延命長寿、縁結び、厄除けの
神として信仰を集め、古くから「お多賀さん」として親しまれています。
「お伊勢参らばお多賀へ参れ お伊勢お多賀の子でござる」という古い俗謡がありますが、この歌にのせて伊
勢神宮の祭神である天照大神の父神・母神を祀る多賀大社を大いに宣伝し、近江国が交通の要所であるこ
とも幸いし、お伊勢参り、熊野詣の隆盛とともに、多賀大社も全国から信仰を集めるようになりました。
鎌倉から江戸時代にかけては、とりわけ武将達の信仰を受けてきました。
中でも太閤秀吉は信仰が厚く、母親が病気の際に延命を願い祈祷し、のちにそれが叶えられたとして、社殿
改修と1万石もの寄進をしたことが有名です。
鳥居をくぐった先にある半円形のそり橋の正式名は太鼓橋ですが、この秀吉との縁から「太閤橋」とも呼ばれ
ています。
多賀大社の名物に「お多賀杓子」があります。
これは、養老年間(717~724年)に、元正天皇が病の際に、多賀大社の神官達が強飯を炊き、神山のシデの
木で作った杓子を添えて献上したところ、たちまち回復したという故事から、お多賀杓子は無病長寿のしるし
として親しまれています。
この「お多賀杓子」が「おたまじゃくし」の語源と言われています。
そのほか、多賀大社には、国の名勝に指定されている奥書院の庭園があります。
この庭は、秀吉の寄進によって安土桃山時代に作庭された池泉観賞式の庭園で、奥書院と呼ばれる書院造
りの建物から眺められるようになっています。
こじんまりとした庭ですが、春はしだれ桜、秋は紅葉と四季折々に繊細で美しい姿を見せてくれます。
また、奥書院の内部には、狩野派の手による絢爛豪華な襖絵の部屋があったり、著名人の奉納絵馬などが
鑑賞できるようになっています。
そのほか、長寿になぞらえて米粉を棒状に伸ばして糸で切られた「糸切餅」も多賀大社の名物の一つです。
素朴な味わいの生菓子ですが、一説では元寇の戦勝を祝い、生まれたとも言われています。
すべての始まりの神様を祀る多賀大社は、今に続く歴史の風情を残しながら、さらに続いていく歴史を重ね続
けている神社なのです。
多賀大社までのアクセス
■電車で
JR彦根駅乗り換え 近江鉄道「多賀大社前」駅下車 徒歩10分
■お車で
名神彦根インターから約10分
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